外部記憶メディアの変遷

筆者はIT機器を大型計算機やマイコンの黎明期から眺めてきました。この期間で主流の記憶媒体が大きく変化し、記録したテキストや写真、動画の移し替えを何度も余儀なくされ、この無駄な作業をそろそろ終わりにしたいと思っています。

本項では、今までの記録技術の変遷を概観した上で、今後の予測をしてみます。

1. パンチカード、紙テープの時代

1980年代の初め、筆者は大型計算機のCPU自体を設計する際に実際利用していました。今ではまったく見ませんね。

2. 磁気テープ、磁気ディスクの時代

磁気ディスクはメモリに次ぐ二次記憶として、磁気テープは外部記憶として、使っていました。テープは今でもアーカイブ、ライブラリとして使っているとよく見聞きするし、ディスクは小型化・大容量化して未だに使われています。マイコンの出始めに音声のカセットテープを使っていたのも懐かしい。OSやアプリケーションソフトもフロッピーディスクで売られていました。

3. 光ディスクの時代

CDがDVD、ブルーレイ、と進化して今に至ります。音楽も映画もネット配信に移行しつつあるのでこれらもアーカイブ用途になりつつありますね。磁気方式と比べて保存期間としてはどっちが長いんでしょう?

4. フラッシュメモリーの時代

フロッピーディスクやCDがSDカードやUSBメモリに置きかわり、HDDもSSDに置換されそうな勢いです。まだビット単価が数倍違いますがメカが半導体に置き換わるのは時間の問題でしょう。光と磁気と半導体が競争しながらしばらく棲み分け、共存して行くことと予想されます。

5. ネットの時代

最近の(ノート)パソコンにはディスクドライブが付いてないものが出回っているようです。USBメモリとネットで事足りる、と言うわけです。個人で写真や動画を所有するのもネット経由のクラウドで保管するのが主流になりつつあります。古い人間にはセキュリティやいつまで保管してくれるか、が心配なんですけど。

6. 終わりに

以上、外部記憶メディアの変遷を簡単に辿ってみました。手元の情報はさっさとネットに上げてプロに保管してもらう、のが基本になりつつあります。個人が記憶媒体を何にするか悩んだり何度も移し替えたりしていた時代は終わるのでしょうか。

ここまで

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