第9章 国際商業資本が支えた室町グローバリスト政権
東国武士団が動き出します。元寇を撃退したものの領地が増えて経済的に得たものがあるわけでなく、逆に宋銭が出回って高利貸しに手を出し経済に困窮、「永仁の徳政令」が出されます。これで新たな借り入れができなくなって信用経済が崩壊、幕府が行き詰まります。侵略戦争ではない、防衛戦争の恐ろしさですかね。侵略でも防衛でも戦争はよくない結果をもたらすが、防衛戦争の一時的な勝利の背景には実は政府が倒れかねないくらい経済が疲弊しているということを認識しないといけない、だから戦争にならないように外交を大事にしないといけない、という意味です。
それまで中華帝国と政治的に対等な立場を求め続けていた日本は、足利義満が朝貢を始めることで経済的に成功し、その結果が金閣寺、と言えばわかりやすいですね。