その昔所属していたところで、RISC-CPUの出始めに、開発環境を整えるのにご執心のマネージャーがおりました。大勢で効率よくオリジナルのハードウェアとそこに乗るOS、アプリケーションソフトウェアを開発したいのですが、市販に良いツールがなく、内部で開発しようとしておりました。
今だから言えるのかもしれませんが、開発環境は付加価値を産むものではなく、一度作ってそれを維持するのにもコストがのし掛かってくるものです。メインフレームの設計でCAD部隊を社内に持ってオリジナルの設計言語を開発し維持していたのも同じ状況にあります。最終的にはVHDLとかVerilogとかの設計言語に取って代わられてしまいました。その前にメインフレーム自体がなくなりましたけど。
今当社でも似た状況にあり、そんな昔のことを思い出しました。市販のツールでは開発が効率悪いとしても、ツールを作るのが本来の仕事ではないのです。
自社の開発リソースをどこに振り向けるべきなのか?は明らかです。